Tレグ細胞を増やす食べ物が話題!アトピーにも効果があるの?

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Tレグ細胞

アレルギーの研究は日々進化しています。多少の予防策や対症療法があってもアレルギーを完治させることはできないとされてきましたが、アレルギー治療と予防に関しての最新の研究ではTレグ細胞が注目されています。そこで今回は、Tレグ細胞を増やす食べ物やアトピーへの効果など最新のアレルギー研究やに関してまとめてみました。

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Tレグ細胞を増やす食材とは?

最近の東京理科大学の研究で乳酸菌が増えて腸内のTレグ細胞を増やす食材があるということがわかりました。

まだマウスでの実験段階のようですが、人間が摂取することによる効果も期待されているものです。

その食材とは

昆布です。

昆布にはアルギン酸はフコイダンというという水溶性の食物繊維が多く含まれ、牛乳の約23倍のミネラル、約7倍のカルシウム、約39倍もの鉄分が含まれています。

昆布を摂取すると酸性に傾きがちな体を弱アルカリ性に保つ働きもしてくれます。

理想の健康食品ともいわれているその昆布に新たな働きが加わることになりますね。

ただ、昆布に含まれているヨウ素はとりすぎると甲状腺ホルモンに影響を及ぼすといわれているのですが、過剰なヨウ素を排出する成分が含まれている大豆製品といっしょにとれば何の問題もありません。

昆布を摂取するとTレグ細胞が増えるからといって、過剰に摂取するとむくんだり便秘などになりやすかったりするのでとりすぎはあまりよくありません。

なんでもほどほどにとるのがいいのですね。

大豆製品といっしょにとるといいのでお味噌汁にとろろ昆布を入れたり、五目豆にしたりいろいろ工夫できそうです。

また、スウェーデンのビョルグステン博士らの研究によると腸内に乳酸桿菌が多い子どもはアレルギー性の疾患にはなりにくいとの報告があります。

ヨーグルトでも乳酸桿菌(ラブレ菌やシロタ株など)が多く含まれるものがよいようですよ。

ぬか漬けやキムチにも乳酸桿菌は多く含まれているようで、最近、韓国でもアトピーが急増しているのは若者のキムチ離れが原因かもと。(真偽は定かではありません)

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アレルギーに対する新しい発見

これまで、子どものアレルギーやアトピーが増えている原因としていろいろな要素があげられており、それに対する予防法もあげられてきています。

最近は子どもだけでなく花粉症やアレルギー性鼻炎など大人になって発症するアレルギーも増えていますね。

例えば花粉症。

花粉自体はからだにとって悪いものではないに関わらず、免疫細胞がからだに悪いものが入ってきたと勘違いして花粉を攻撃するのです。

攻撃によって炎症を起こしくしゃみや鼻水などの症状が現れ、花粉症というアレルギー症状を起こしているのです。

花粉だけではありません。体内に入ってきた物質をからだにとって悪いものだと勝手に判断した免疫細胞が必要以上に攻撃することによって炎症を起こし、いろいろなアレルギー症状が出てくるのです。

> アレルギー血液検査の費用はどれ位?検査できる項目とは?

Tレグ細胞が攻撃をやめさせる?

実は最近の研究で、Tレグ細胞という細胞が免疫細胞に必要のない攻撃をやめさせることがわかってきましまた。

Tレグ細胞は体内に入ってきた物質をからだにとって良いものかどうか、つまり害があるものかどうかを判断することができるということなのですね。

このTレグ細胞が活躍してくれればアレルギー症状が出るのを食い止めることができるというわけです。

Tレグ細胞って何?

アレルギー症状が出るのを食い止めてくれるTレグ細胞とはいったい何なのでしょう。

Tレグ細胞というのは免疫細胞の一種で制御性T細胞といわれます。

20年ほど前に大阪大学の坂口志文教授が免疫について研究しているときにこのTレグ細胞の存在を発見しました。

免疫反応が過剰になるのを抑える働き、つまり過剰な免疫反応にブレーキを掛ける働きをするのがTレグ細胞なのです。

体内に入った害のない物質も攻撃してしまう免疫細胞の間違った攻撃に対してTレグ細胞はその攻撃を抑え込む働きをしてくれるのですね。

免疫細胞の攻撃不足で起こるガン

ガンは免疫細胞の攻撃不足で起こるものです。アレルギー症状を起こす場合とは真逆の働きによるものです。

Tレグ細胞が働きすぎると免疫力が下がってガンになってしまう確率が高くなってしまうのでしょうか。

実はTレグ細胞は免疫細胞の間違った攻撃だけを抑え込むので、攻撃力が不足して起こるガンに対してはTレグ細胞の働きが抑制されて攻撃力が増すようになるのです。

Tレグ細胞には免疫機能を自在にコントロールする働きがあるので免疫全体には影響はないようなのですね。

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アレルギーの予防についての新しい研究

日本では10人にひとりの赤ちゃんが食物アレルギーであるともいわれています。

アレルギー反応を起こしやすい食材は離乳食初期段階では避けたり、開始を遅くすべきであるというのが離乳食を進めていく上でとても大切なこととされています。

腸の機能が未熟なうちはアレルギーを起こしやすい食材は極力避けるようにと指導されています。

食物アレルギーを防ぐには妊娠中からアレルギーを起こしやすい卵や牛乳などは極力避けたほうがいいともいわれていますね。

嘘のようなほんとうの話

実は最近のアメリカでのアレルギー学会でこれまでの常識を覆すような研究発表がありました。

日本の離乳食指導ではアレルギーを予防するためにはアレルギーの源となる食材はなるべく遅くというのが常識です。

アレルギーを予防するためには早い時期からアレルゲンとみなされるものを与えたほうがよいという研究発表だったのです。

ピーナッツは食物アレルギーの中でも強いアレルギー反応で知られていますね。

その研究発表によると「子どものピーナッツアレルギーを予防するためには早い時期にピーナッツを食べさせたほうがよい」という結果になったのです。

実際に親やきょうだいにピーナッツアレルギーのいる生後半年から11か月の赤ちゃん600人以上を対象にロンドン大学のレック博士が臨床研究をおこなった結果によるものです。

赤ちゃんを300人ずつAとBの二つのグループにわけてAグループには医師の指導のもとに週3日以上少しずつピーナッツを食べさせ、Bグループのほうはピーナッツは徹底的に避けたそうです。

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5歳になったときの結果

アレルギー発症率はピーナッツを食べたほうのAグループでは3.2%、徹底的に避けたBグループのほうの発症率はなんと17.3%だったのだそうです。

博士はアレルギーを発症するピーナッツを食べることでTレグ細胞が増えるのではないかという考察をしています。

マウスを使った根拠となる実験があり、アレルギー食品を食べさせた生後間もないネズミの赤ちゃんのほうがTレグ細胞が増えていたのだそうです。

博士によると、定期的に食品タンパク質にさらされることで食品ごとの専門のTレグ細胞が作られてアレルギーを引き起こす攻撃細胞にブレーキをかけるのではないかということなのですね。

早くからアレルギーを起こす食材を与えてもいい?

Tレグ細胞が一番増えるのは3歳までだそうでそれまでにいろいろなものを摂取することでそれぞれに対するTレグ細胞が増えていくらしいのです。

妊娠中にも授乳中にもおかあさん自身にアレルギーがなければ何を食べてもよく、離乳食時期にも子どもに変調がなければ何を食べてもいいということなのです。

これまでのアレルギー対策として一般的に言われてきたこととは異なる対策になりますね。

ただし、これはアレルギーを発症していない場合の話です。

日本アレルギー学会でも世界のほかの9つの学会とともにピーナッツアレルギー発症予防に関するコンセンサスステートメントを出しています。

日本においては離乳早期にピーナッツを積極的に摂取すべきかどうかは今後の研究課題としています。

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アレルギー発症は遺伝ではなく環境要因

アーミッシュと呼ばれる人たちを知っていますか。

アメリカ合衆国やカナダの一部に住んでいるドイツ系移民の人たちのことなのですが、現代でも200年以上前の移民当時の生活をそのまま維持しています。

電気も車もない中、農耕や牧畜による自給自足の生活を送っているのです。

そのアーミッシュの人たちにはアレルギーの人がとても少ないのです。

アーミッシュの人たちはアレルギーに強い遺伝子を持っているに違いないと考えたミュンヘン大学のムティウス博士たちが大規模な調査をした結果、特別な遺伝子は見つからなかったそうです。

なぜ、アレルギーの人が少ないのか、生活習慣に注目した博士は子どものころから家畜と触れ合う生活にあるのではないかと思い、ドイツの農家でも調査をしました。

その結果、家畜と触れ合うことでTレグ細胞が都会の子よりも35%も多いことをつきとめ、そのことでアレルギーになりにくいという結論を出したのでした。

アーミッシュの人たちはTレグ細胞が多いのでアレルギーになりにくい、そして、それは遺伝によるものではなく生活習慣によるものなのですね。

清潔さを追求するあまりに除菌、殺菌を徹底し、抗菌グッズのようなものまである現代の日本においてはTレグ細胞が増えないためにアレルギーが増えてきているのかもしれません。

だからといって不衛生がいいというのではありません。わざわざ除菌、殺菌をする必要がなくても神経質に除菌、殺菌をしたり、抗菌グッズが身の回りにあふれていることでTレグ細胞も増えようがないのかもしれませんね。

週末は田舎で家畜と触れ合うといい?

では、Tレグ細胞を増やすため、たまの週末は田舎で家畜と触れ合う生活をすればいいのでしょうか。

デンマークのオークス大学のグレテ・エルホルム博士の研究によると、田舎へ移住し家畜としっかり接触するような生活を10年ほど続ければアレルギー症状は大きく改善されるとのことです。

たまに田舎に行くぐらいでは効果はあまりないようです。

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Tレグ細胞の働きに着目したアレルギー治療

アレルギー治療の方法としてあえてアレルゲンとなっている物質を入れることでTレグ細胞を増やす免疫療法があります。

日本では1960年代から注射によってアレルゲンを少しずつ増やして体内に入れていく皮下注射免疫療法が行われており、保険適応となっています。

舌下免疫治療法

新しい免疫療法としてスギ花粉症に対する舌下免疫療法が2014年に保険適応となりました。

日本ではスギ花粉による花粉症は4人にひとりと言われています。

アレルゲンであるこのスギ花粉を毎日舌の裏側に垂らすだけなのですが、スギ花粉の飛散が始まる3か月以上前から治療を行うと効果的だといわれています。

ただし、残念ながらこの治療法は即効性は期待できず、全員が根治するわけではないようです。

それでも20%ほどの人が根治し、70~80%ほどの人に何らかの改善がみられています。

また、2015年にはダニの舌下免疫治療法が保険適応になりました。

こちらのほうもスギ花粉と同様に治療には長期間かかるため、すぐには効果は現れず、また、必ずしも治療した人が皆根治するとは限らないようです。

日本では免疫療法を行う専門医が少なく、アレルギー科のある病院でもやっていないところもあります。

スギ花粉入りの米を食べる免疫療法

アレルゲンであるスギ花粉の入ったスギ花粉症緩和米を毎日食べることでスギ花粉症を治療する臨床研究も始まりました。

このスギ花粉症緩和米はは花粉の中からTレグ細胞を増やす効果が期待できる成分を抽出し、その中からアレルギーを起こす危険物質を除去してお米の中に入れるのです。

ただし、このスギ花粉症緩和米は遺伝子組み換えによって作られているため、安全性や他の稲への影響などを問題視している学者もいるようです。

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Tレグ細胞を増やすのは腸から

6ヶ月~11ヶ月の赤ちゃんに対してピーナッツアレルギーの発症研究を行い、小さいころから少しずつピーナッツを食べていた赤ちゃんのほうがアレルギー発症が少なかったという研究結果がありました。

ピーナッツアレルギーが発症しないためには早い時期からピーナッツを摂取するとよいという研究結果です。

ところが、同じピーナッツでも口からの摂取ではなくピーナッツオイル入りのスキンクリームを湿疹のケアとして小さいころから使っていた場合にはピーナッツアレルギーになっているのです。

当時使われていたピーナッツオイルは精製が不十分でそれが原因だったようです。

食物由来のものであれば安全だし安心だと思いがちですが、アレルゲンとなるようなものの場合は食物由来のものであっても精製が不十分であれば返って危険なのですね。

普通であれば傷口から異物が入っても傷口は塞がってしまうので問題ないのですが、湿疹になっているということは皮膚のバリアが壊れている状態です。

皮膚のバリアが壊れている状況の皮膚下では免疫細胞が異物が入ってくると内部へ引っ張りこみ、異物を攻撃するように仕向けます。

こうしたことが繰り返し起こってくるとTレグ細胞の制御が効かなくなってしまいアレルギーが発症してしまうようなのです。

ピーナッツオイルは食物のタンパク質です。皮膚のバリア機能が壊れてしまったところからタンパク質が侵入すると外的と勘違いしてアレルギーを発症してしまうのですね。

アレルゲンが先に腸から入っていればTレグ細胞が作られてアレルギーの予防になるのですが、先に皮膚から入ってしまうと攻撃の対象となってしまうのです。

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アトピー性皮膚炎と保湿

最近は大人にも多くなっているアトピー性皮膚炎。原因ははっきりとはわかっていませんが、バリア機能障害ということが科学的にも証明されてきています。

皮膚に小さな傷ができて治らずにいると上記のようにオイルなどを塗らなくても、食物成分などが体内にとりこまれることがあります。

小さな傷であっても皮膚のバリア機能は壊れています。そこから何らかの要因でタンパク質が皮膚に入り込むと皮膚にある樹状細胞が周囲に伸ばしている突起で異物として認識したタンパク質を取り込み、免疫系の細胞に「こんな物質がはいりこんできた」と教え、攻撃をするように仕向けるのです。

皮膚ではTレグ細胞のコントロールは効かなくなってアレルギー症状が出てしまうのですね。

なぜ同じタンパク質なのに口から腸へと取り込んだ場合にはTレグ細胞によってコントロールでき、皮膚から入り込んだ場合にはコントロールできなくなってしまうのでしょう。

実は腸の中にはいろいろなものが入ってくるのでTレグ細胞もたくさん存在しているのです。

ところが皮膚に傷ができるというのは異常事態なので侵入してきたものは悪いものと認識して炎症反応を起こしてしまうようです。

アトピー性皮膚炎を重症化させないようにするには皮膚に炎症が起きたときにはなるべく早いうちに治すことだそうです。

乳幼児期にはしっかり保湿して皮膚のバリア機能を保護することが重要だともいわれているようです。

確かに赤ちゃんの皮膚はデリケートです。だからといって保湿の知識などもない昔にアトピー性皮膚炎が今より多かったとも思えません。

赤ちゃんの皮膚を保護するためには入浴の頻度や方法、洗うときに使う石鹸やシャンプーなどの見直しも必要なのではないでしょうか。

> 赤ちゃんのアトピーは母乳が原因?食事制限は効果があるの?

離乳食はどのようにすすめるとよいのか

アレルギー発症を抑えるためにはいろいろなものを食べることでそれぞれのTレグ細胞が作られていくということから、子どもに変調がなければ離乳食時期でもいろいろなものを食べさせるとよいのかもれません。

ただし、食べ物として口から先に入っていれば問題がない場合も、赤ちゃんの場合はもしかしたら皮膚から先にアレルゲンが入っていてアレルギーを発症している可能性もあるとか。

やはり離乳食で初めての食品を試すときには1種類ずつ、それもごく少量ずつから始めるほうが良いようです。

ただ、レック博士によると離乳食の開始時期を早めたほうがアレルギーの発症を抑えられたという研究結果が出ているそうです。

子どものアレルギー予防としては妊娠中、授乳中のおかあさんは自分自身がアレルギーでなければ、いろいろなものをバランスよく食べることですね。

> 離乳食初期にタンパク質をあげるときの3つの注意点

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