フォーラーネグレリアの感染率や症状は?日本の水道水や温泉にもいる?

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フォーラーネグレリア(殺人アメーバ)

2016年9月アメリカノースカロライナ州の18歳の女性が人を食べ尽くすともいわれているフォーラーネグレリアというアメーバに感染し原発性アメーバ性脳髄膜炎で亡くなったという話は耳に新しいところです。今回はこのフォーラーネグレリアについてまとめました。

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フォーラーネグレリアとは

寄生虫の原虫であるアメーバ。病原体としてよく知られているのが赤痢アメーバでしょう。

実は赤痢アメーバ以外にとてもおそろしいアメーバが存在するのです。

自由生活性アメーバといわれるフォーラーネグレリアです。

赤痢アメーバの場合には感染しても5~10%の人しか症状が現れないのですが、フォーラーネグレリアに感染すると高い確率で死に至ります。

フォーラーネグレリアはどこにいる?

ふぉ世界中の25~35度の淡水中に生息しています。ある程度温かい河川、湖、池や水たまりなどにいるのですね。

淀んだ淡水の底の堆積層でバクテリアを食べて生きています。

アメリカでは温暖な気候の州の淡水で採取された水からは高い確率でこのアメーバが見つかるようです。

ただ、以前は気候が温暖な州でしか発見されなかったのが温暖化の影響なのか、最近では北上しつつあるようです。

アメリカにおいては管理が行き届き塩素処理してあるスイミングプールからはこのアメーバが発見された例は今のところありません。

塩素処理やその他の消毒、ろ過などで除去できるようです。

ただ、アリゾナ州で処理前の地熱温水プールで感染し発症し亡くなった子どもがいるとの報告もあります。

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フォーラーネグレリアはどのように感染する?

フォーラーネグレリアは他のアメーバとは異なり、ある特定の状況において糸のような構造の鞭毛を発達させます。

鞭毛があることで素早く動き回ることができ、自分にとってよりよい環境を求めて動き回るのです。

人に感染することはまれなのですが、夏など水温が高くなった淡水で泳いでいるとフォーラーネグレリアに汚染された水が鼻から入って感染する場合もあります。

いったん、鼻に入ると鼻粘膜についたフォーラーネグレリアが中枢神経系に侵入し脳まで達して脳の組織を食べてしまいます。

感染すると症状は?

1~2週間ほどで臭覚や味覚が変わるなどの症状が出てくることがあります。

頭痛、首の凝り、吐き気、嘔吐などが起こり、その後劇症髄膜脳炎を発症します。

感染して3~7日間ほどの潜伏期間があり、発症してからの死に至るまで1週間から10日ほどで致死率は98%と言われています。

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誰でも感染する?

同じ水域で泳いでいても感染しない人も大勢います。

まれに感染する人がいる一方で感染しない人のほうが多いのですが、なぜなのかは今のところはわかっていないようです。

これまでの感染例からは子どもと若い人に感染者は多いようですが、誰にでも感染する可能性があることは確かだともいわれています。

日本にも感染者はいる?

実は日本にもフォーラーネグレリアに感染して亡くなった人がいるのです。

日本では1996年11月に嘔吐・下痢・頭痛などの症状でインフルエンザと診断された佐賀県鳥栖市の25歳の女性が実はフォーラーネグレリアによる髄膜脳炎だったという例があります。

症状が進行して昏睡状態に陥ったために検査したところ脳髄液中にフォーラーネグレリアが発見されたとのこと。

病理解剖によると脳の半球が形状をなしていないほど軟化していたとのことです。

この女性の場合は感染経路は不明なのだそうです。

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治療すれば治る?

アメリカの話ですが、1962年から2015年までに報告された感染例は134例あり、そのうち助かったのは3名だけだそうです。

いったん感染すると決め手となる治療法がないようです。

自衛するために

感染することはほんとうにめったにないのですが、もしもということを考えると自衛手段をとるにこしたことはありませんね。

水温が高くて消毒されていない淡水では泳がないのが一番です。

もし、どうしても泳ぐ場合には鼻を保護するようにノーズクリップをつけることですね。

何の対策も取らずに飛び込んだり、潜ったりするのはやめておいたほうがいいでしょう。

また、湖や池、川などの底にたまっている堆積物にはアメーバがいるかもしれないので絶対にかき混ぜないことです。

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水道水から感染?

実は2011年、アメリカで感染、死亡した例では水道水がからんだ要因でした。

2人とも蓄膿症で鼻洗浄器を使っていましたが、手入れが不十分なうえにそのまま何度も使っていたようです。

そのうえ本来であれば蒸留水や殺菌処理した水を使わなければならないところを水道水をそのまま使っていたのでした。

温水器や風呂で増えたアメーバが温水器から水道水、そして鼻洗浄器へと感染したのではないかといわれています。

水道水は塩素処理してあるので感染源とは考えにくく、水道水自体からの感染ではなく鼻洗浄器を含む他のさまざまな要因による感染だったようです。

ただ、鼻洗浄器からの感染例はこの後報告されていないのでかなり珍しい例だったともいえるでしょう。

日本の温泉、プールや水道水は大丈夫?

実はニュージーランドの温泉には「Keep your head above water/ Prevent Amoebic meningitis」という貼り紙があるそうです。

つまり温泉に入るときには「アメーバ性髄膜炎を防止するために頭を水から出しておくこと」という注意書きですね。

ニュージーランドの温泉は36~7度ぐらいでアメーバが繁殖しやすい温度のようなのです。

実は日本の温泉でも実際に検出されたところもあるようなのですが、定かではありません。

また、日本の温泉施設の中にもニュージーランドと同じような貼り紙がしてあるところもあるとか。

感染することはまれですが、温泉に入るときには首から上は出しておいたほうがよさそうです。

感染経路は不明なものの海外渡航歴のない女性が日本でもフォーラーネグレリアに感染して死亡したという例があるのですから、注意するにこしたことはありませんね。

また、日本の水道水は塩素処理がしてあるので大丈夫だとのことです。

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