
妊娠中期になるとつわりもおさまり、胎動も感じられるようになって、お腹に赤ちゃんがいるという実感が持てる時期になります。安定期と言われる時期になりますが、油断は禁物です。妊娠中期に茶褐色の出血があったときについてまとめてました。
目次
妊娠中期っていつごろ?
妊娠中期というのは妊娠5~7ヶ月ぐらいのころをさします。週数でいえば16週~27週ぐらいですね。このころになると安定期に入ります。
妊娠初期のころは子宮粘膜が充血しやすくなるのでちょっとしたことですぐ出血することが多いのですが、一般的に妊娠中期になると出血の可能性は低くなります。
妊娠中期に出血したときは色や量に注意
このころになると出血の可能性が低くなるとはいえ、皆無ではありません。
妊娠中期に限りませんが、出血したときには色に注意しましょう。
出血時の色は鮮やかな赤い色の場合と生理の初めや終わりのころのような茶褐色の場合があります。
また、出血の量も少ない場合と大量に出血する場合もあれば、鮮やかな赤い色の出血、おりものに血が混じったような場合などがあります。
妊娠中期の出血が茶褐色
茶褐色の場合は出血してから時間がたっていると考えられます。
おりものに少し血が混じったようなピンク色や茶褐色の出血が少量であればだいたいは問題はありません。
茶褐色の出血は古い血が排出された場合が多いのですが、何日も何週間も続くようであれば切迫流産の可能性も考えられるので出血がどのくらい続くかに注意しましょう。
また、出血時にはお腹が固くなったり痛くなったりしていないかなど他の症状にも気を付けてください。
妊娠中期の出血の原因は?
妊娠中期に鮮やかな赤色の出血がった場合には原因としては次のようなことが考えられます。
切迫流産・切迫早産
妊娠は継続しているけれど流産や早産の可能性が高い場合を切迫流産、切迫早産といいます。
妊娠22週未満を流産、22週目以降は早産といいます。
切迫流産や切迫早産の兆候のひとつとして出血があります。
出血量が少ない場合もありますし、茶色いおりものが長く続いてその後大量に出血する場合もあります。
出血のほかにお腹が張ったりお腹や腰に痛みを感じたりします。
前置胎盤・低置胎盤
胎盤は通常であれば子宮の上の方についているのですが、本来の位置よりも低い位置に胎盤ができてしまうことがあります。
子宮口をふさぐような形でついている場合が前置胎盤、子宮口はふさいではいないものの子宮口の付近に付着しているのが低置胎盤です。
前置胎盤の場合も低置胎盤の場合も自覚症状はほとんどなく、突然出血をすることがあります。
最初は少量であってもだんだん量が増えてきたり長時間続いくこともあるので、そんなときは受診しましょう。
常置胎盤早期剥離
胎盤は赤ちゃんに酸素や栄養を送る重要な働きをしていますが、この胎盤が赤ちゃんが生まれる前にはがれてしまうことがあります。
このときは急にお腹が痛くなって固くなり、激しい下腹部の痛みをともないます。
陣痛の場合は痛みだけでなく、子宮が収縮がしたり緩んだりを繰り返しますが、常置胎盤剥離の場合にはお腹ははりっぱなしになります。
胎盤がはがれてしまうと赤ちゃんの命にかかわる危険があります。
出血の量はあまり多くない場合もあり、自覚症状もほとんどないこともあります。
胎盤剥離の場合には赤ちゃんの命だけでなくおかあさんの命にも関わることもあるので、妊婦健診は必ず受けるようにしてくださいね。
子宮頚管無力症
子宮の入り口付近のことを子宮頚管といいますが、この子宮頚管の強度が低くて胎児が大きくなるに従い子宮頚管が短くなったり、内子宮口が大きく開いたりします。
子宮頚管無力症は妊娠中期に起こりやすいのですが、自覚症状はほとんどなく不正出血によってわかる場合があります。
子宮頚管ポリープからの出血
子宮頚管にポリープができて、このポリープは自然にとれてしまう場合もあるのですが、何らかの刺激によってポリープから出血することがあります。
このポリープは良性のものでポリープがあっても妊娠・出産への影響はほとんどありません。
子宮頚部びらん
子宮頚部がただれたように見える症状で病気ではありません。
鮮血の場合もあればうすい茶褐色の場合もあります。
出血はいつまでも続くことはなく放置していてもそのうちなくなってしまいます。
赤ちゃんにも影響はありません。
妊娠中期の出血はここに注意!
出血した場合には量や色、頻度、期間など、記録をとるようにしましょう。
出血の色
真っ赤な鮮血の場合には体内で何らかの異常が起こって出血している場合が考えられます。
出血が鮮血の場合には他の症状がなくても必ず産婦人科を受診しましょう。
また、茶褐色だから大丈夫と安易に考えないようにしましょう。
茶褐色の出血であっても出血量や期間、繰り返していないかをチェックしてください。
出血の期間
大量の出血はもちろんですが、たとえ少量であってもダラダラと続く場合には受診してください。
自己判断は禁物です。
妊娠中には出血があったらすぐに病院に連絡し、医師の指示を得るようにしましょう。
妊娠中期の注意点
妊婦健診は必ず受けるようにしましょう。
規則正しい生活とバランスの良い食事を!
適度にからだを動かし、無理をせずリラックスして過ごしましょう!